牧 水 の 風 景
このページは、 若山牧水延岡顕彰会長 塩月 眞 著 「牧水の風景」 をもとに制作しています。 A5版 375ページ あります。 毎週4ページ分ずつ、原文のまま、掲載いたします。 はじめに、本書の「あとがき」の一部を抜粋して紹介し ましょう。 |
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本書は、夕刊ポケット新聞に昭和五十九年五月三十一日から六十年八月十日まで、三百六 十四回にわたって連載した生誕百年記念『若山牧水』をまとめたものである。 二十年前の昭和三十八年一月二十一日から八十八回にわたって、宮崎日日新聞に「郷土先 賢物語」シリーズとして「若山牧水」を連載した。 以来、牧水への関心を持ち続けて今日に至っ ている。 今回の新聞連載と本書『牧水の風景』は、私にとって二十余年にわたる牧水との付き合いの 一つの区切りと考えている。 区切りではあるが、終点ではない。 『牧水の風景』を、私は研究書などとは無論考えない。 もともと、新聞連載の意図が、牧水 の歌一筋の生涯を郷里の人たちに一人でも多く知ってもらいたい。 その願いにあった。 だか ら生誕から終焉まで出来るだけ牧水の足どりを忠実に辿りつつ、その折々の代表的な歌をちり ばめて彼の人と芸術を伝えることにした。 新聞購読者の層は厚い。さまざまの見方があることを思いながら一年ニカ月余執筆を続けた。 今般、出版に踏み切るにあたっても同じである。 だが、牧水研究家でない大方の読者に とって初歩的入門書にでもなれば幸甚だと自ら慰めている。 昭和六十年 秋晴れの日に 塩月 眞 |